近年の小学生は、放課後の時間をどのように過ごしているか知っていますか?
共働き家庭にとっては、「子どもが安全かつ楽しく過ごせる時間をどう確保するか」が悩みの一つでしょう。
この記事では、「充実した小学生の放課後の過ごし方」について最新の状況を含めながらご紹介します。

小学生の放課後の過ごし方は多様化している
現代の小学生の放課後の過ごし方は、実に多様です。
- 公立の学童に通う
- 民間学童に通う
- 習い事に行く
- 自宅で家族と過ごす
- 児童館に行く
- 友だちと遊ぶ
- 祖父母に預かってもらう
- 一人で自宅で過ごす(鍵っ子) など
民間学童利用者が増加している
民間の塾や学童などの教育施設に通う子は多く、都心の学校によっては学年の3~4割程度はどこかしらの民間学童へ通っていることも珍しくありません。
実際、送迎サービスを提供している民間学童が下校時の門前に5社ほどひしめき合うなんてこともあります。
車の停め方や子どもとの関わり方、安全管理の方法など「送迎時の様子」を見ておきましょう。
その民間学童の雰囲気やレベル感が見て取れます。
授業は何時ごろに終わるのか
基本的に、曜日によって授業時間数が異なるため、下校時間も変わってきます。
多いのは「水曜日が4時間授業」という学校。給食の有無にもよりますが、13時前後に下校する学校もあります。
目安としては、
- 4時間授業…13時頃
- 5時間授業…14時半頃
- 6時間授業…15時半頃
と考えておくといいでしょう。
また、A時程・B時程など、同じ曜日でも時程によって時間が異なる場合もあります。
毎月配布(今では電子配布も多いです)される学校だよりや学年だよりを参考にしましょう。
小学生の放課後を充実させるためのポイント
充実した放課後を過ごすためのポイントをご紹介します。
放課後にやりたいことリストの作成と活用
放課後は子どもにとって自由に過ごせる大切な時間です。
そのため、勉強や習い事だけでなく、遊びやリラックスする時間も必要です。
外遊びや友達との交流、読書など、子どもたちが「やりたいことリスト」を作ることで、放課後をより充実させることができます。
具体的には、週の初めに親子で「やりたいことリスト」を作成し、子どもが自分で選択できる環境を整えることが効果的です。
遊びは子どもにとって成長の一環であり、社会性や創造力を養う場でもあります。
また、親が子どもと一緒に放課後の活動について話し合い、子どもの興味を尊重することが重要です。
学童クラブの利用
学童クラブは、共働き家庭にとって放課後の過ごし方をサポートする重要な施設です。
子どもが友達と遊んだり、宿題をしたり、安全に過ごせる環境が提供されます。
ただし、そのクオリティは自治体によっても、公立・民間によっても大きく異なるため、慎重に選ぶ必要があります。
特に低学年の子どもにとっては、学童クラブでの生活が社会性を育む良い機会となります。
仮に自宅で過ごす場合も、放課後を有意義にする工夫が必要です。一人で過ごす場合は、安全対策としてGPSデバイスの利用や信頼できる近隣の大人との連絡体制を確保することが大切です。
また、帰宅後のルールを設定し、宿題を終わらせる時間やゲームの時間を決めることで、時間を効率的に使うことができます。
例えば、「帰宅後30分は宿題の時間」「その後は自由時間」など、具体的なスケジュールを子どもと一緒に作成し、守る習慣をつけることで、安心して自宅での時間を過ごすことができます。
放課後に適した習い事の選び方
子どもに習い事をさせている家庭の割合は55.9%(2022年アクサダイレクト調べ)と、2人に1人以上は習い事を行っています。
そこで、放課後に行う習い事の選び方をご紹介します。
学年別に見るおすすめ習い事の選び方
子どもの学年によって、適した習い事は異なります。
低学年
低学年のうちは、まず楽しさを重視した活動が良いでしょう。
リトミックや絵画教室など、興味を持ちやすく楽しんで続けられる習い事が適しています。例えば、リトミックは音楽に合わせて体を動かすことで、リズム感や身体表現力を育むことができ、子どもにとって楽しい時間になります。
もしくは、早期から第二言語に取り組ませたいご家庭であれば英語などの習い事を選ぶのもいいでしょう。
個人的には、日本語の習得もままならないのであれば、先に国語力を養えるコンテンツや学校の学習に直接的につながる学習指導、家庭学習に取り組むのがおすすめです。
高学年
一方、高学年になると、学びの内容もより専門的になります。
お子さんの興味に合わせたプログラミング教室や英語教室など、将来に役立つスキルを育てる習い事もおすすめです。
また、学習塾に通う場合は、「習い事の数をどう絞るか(減らすか)」も課題になってきます。
優先順位をつけ、場合によっては休会なども視野に入れるといいでしょう。
遊びを通じて学べるスキルとその効果
遊びは単なる娯楽ではなく、子どもにとって重要な学びの場です。
遊びを通じて、創造性や問題解決能力、コミュニケーション能力を育てます。
例えば、ブロック遊びを通じて計画力を学び、鬼ごっこでは瞬時の判断力を養います。
また、砂場での遊びでは、物を共有することや交代することの大切さを学びます。
発達心理学では、遊びを通じて得られる「非認知スキル」が、将来の学業成績や社会での成功に結びつくとされています。
非認知スキル(非認知能力とも言います)とは、感情のコントロールや協調性、自己管理能力など、学業成績に直接関係しない能力ですが、これらが長期的に成功を支える重要な要素です。
親が遊びの時間を確保し、子どもの成長を支えることはとても重要です。
子どもにとっての習い事の役割と選び方のポイント
習い事は子どもにとって学力やスキルの向上だけでなく、自己肯定感の向上にも役立ちます。例えばスポーツでは、体力向上と共に、努力することの大切さやチームワークを学びます。
サッカーやバスケットボールなどのチームスポーツでは、仲間と共に目標を達成する喜びを感じることができます。
また、音楽教室では、楽器の習得を通じて集中力や忍耐力が養われ、達成感を得ることができます。
しかし、習い事を詰め込みすぎると逆効果になることもあります。子どもの興味や体力に合わせて適切な量にすることで、ストレスを避け、成長を促すことができます。
例えば、子どもが疲れていると感じた場合は、習い事を一時的に減らす(もしくは休会する)など、柔軟に対応することが大切です。保護者が子どもと一緒に話し合い、習い事を選ぶことで自主性も育てることができます。
さいごに
小学生の放課後の過ごし方は、家庭や地域の支援に大きく影響されます。子どもが安全で充実した時間を過ごすためには、計画的な過ごし方と適切なサポートが必要です。
習い事、学童保育、友達との遊びなど、子どもに合った選択肢を見つけ、バランスよく時間を過ごすことが大切です。
また、具体的なルールや支援を活用しながら、自主性を育むことも忘れずに行いましょう。
この記事のポイントを参考に、あなたのお子さんの放課後の過ごし方を見直し、より良い環境を整えていきましょう。

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