習い事をはじめる上で重要なのが、入会前の「無料体験レッスン」です。
基本的には入会するか悩んでいる人が受けるものですが、中には「最初から入会する気のない人」が参加する場合もあります。
結論から言うと、入会の意思が全くない無料体験参加はやめましょう。
ただし、多少なりとも入会を検討するのであれば、積極的に参加するべきです。最終的に入会しなくても大丈夫です。
この記事では、教室運営者の視点から本音をご紹介します。
検討するのであれば習い事の無料体験だけ受けるのはアリ
多少なりとも入会を検討するのであれば、積極的に参加するべきです。
無料体験のみで終わる人は意外と多い
「無料体験だけで終わるのって失礼かな?」と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はまったく珍しいことではありません。
教室を運営している立場から見ると、体験を受けた方のうち、入会に至らない方は3〜4割程度いるのが実情です。
中には「別の教室と比較したい」「本人の反応を見てから判断したい」といった理由で、体験だけで終える家庭もたくさんあります。
もちろん、教室としては入会してほしい気持ちはありますが、体験だけの参加を歓迎しているところも多く、気にしすぎる必要はありません。
無理に決めるよりも、「納得して選んでほしい」と考える先生もたくさんいます。
教室側も「体験だけ」を想定していることがほとんど
最近の習い事教室は、無料体験を「入会前提の最終確認」としてではなく、「選んでもらうための一歩」として捉えているところがほとんどです。
そのため、体験参加者の名前や連絡先をリストとして残すのは一般的ですが、それは勧誘のためというより、教室側の管理や案内のためです。
「連絡先を渡したからしつこくされるのでは…」と不安になるかもしれませんが、丁寧な教室ほど一度断ればしつこく連絡してくることはありません。
体験を受けてみて、「やっぱり合わないな」と思えば、遠慮せずにお断りして大丈夫です。
体験だけで断るのは気まずい?失礼にならない?
体験だけ受けて断ることに対して、「相手に悪いかな」「申し訳ない気がする」と思う方も多いですが、結論から言えば全く問題ありません。
教室側も、すべての方が入会するとは思っていませんし、むしろ納得せずに入会されてしまう方が、後々のトラブルや早期退会につながってしまいます。
お子さんにとっても、保護者にとっても、教室にとっても「合うかどうか確かめる」ことが一番大切なのです。
体験後に入会を断るときの丁寧な伝え方
体験を終えて「入会は見送ります」と伝えるときは、簡単なひとことでも誠実な印象を与えることができます。
たとえば、「本日は貴重な体験をありがとうございました。子どもとも話し合った結果、今回は入会を見送ることにいたしました」といったような文面や口頭での伝え方で十分です。
無理に細かい理由を伝える必要はありません。
相手も慣れているため、落ち着いて、礼儀正しくお礼を伝えるだけで大丈夫です。
メールやLINEで伝えても問題ありません。
断るタイミングは早めがベスト
入会を見送る場合は、なるべく早めにお断りの連絡を入れることをおすすめします。
というのも、教室側は「体験を経て入会するかどうか」をある程度待っているケースがあるため、返事が遅れると不安にさせてしまう場合があります。
気持ちが決まった時点で伝えることで、相手にも誠意が伝わり、お互いに気持ちよく終えることができます。
無料体験のメリットと活用方法
では、そもそも無料体験のメリットとはどのようなものなのでしょうか?
子どもの興味や相性を見極められる
無料体験の一番のメリットは、「子どもが本当に興味を持っているか」「実際に楽しめそうか」を確認できることです。
親が「向いていそう」と感じていても、いざやってみると乗り気じゃなかった…ということはよくあります。
実際に始めてみて「合わないからやめる」となるのは、子どもにとっての心理的負担がかかります。
だからこそ体験を通して、本人が楽しんでいるか、無理なく続けられそうかを観察することが重要です。
教室の雰囲気や先生の指導スタイルをチェック
体験を通じて、教室の雰囲気や先生との相性も見えてきます。
教室によっては、和やかで自由な雰囲気のところもあれば、規律を重んじるスタイルのところもあります。
また、先生が一人ひとりにしっかり声をかけてくれるか、丁寧に対応してくれるかどうかも重要なポイントです。
体験時は「この先生となら安心して通わせられるか」という視点で観察してみると良いでしょう。
ただし、「体験会の先生と実際の指導者が違う」ということもままあります。特に塾業界では珍しくありません。
複数の習い事を比較検討するのに便利
今はさまざまな習い事があり、種類も教室も多種多様です。
その中で、いくつかの体験を通じて比較検討するのはとても合理的です。
一度で「ここがいい」と決めるよりも、いくつかの教室を見たうえで判断する方が、納得感も得られやすくなります。
また、子ども自身も「いろいろ試して、自分に合ったものを選ぶ」という経験が自信になります。
気になる「しつこい勧誘」への対策
正直に言えば、無料体験を行う以上、ある程度の営業(入会案内)は当然あります。
しかし、それが強引であったり、何度も連絡をしてきたりする場合は要注意です。
本当に誠実な教室であれば、体験の後も「ご検討くださいね」と軽く案内をする程度で、しつこく勧誘してくることはほとんどありません。
営業があるからといって体験をためらう必要はありませんが、「納得できない勧誘」はスルーして大丈夫です。
申込前に体験の目的を伝えておくと安心
体験の申し込み時点で、「子どもが続けられそうかどうか、まずは様子を見たい」といった目的をはっきり伝えておくと、教室側も過度な勧誘は控えてくれる傾向にあります。
体験する前から「すぐ入会するつもりです」と思われてしまうと、営業トークが過熱することもあるため、あらかじめスタンスを伝えるのがおすすめです。
勧誘が強い教室の見極め方
申し込み時に「すぐにご入会が必要です」「体験は当日のみ有効です」といったプレッシャーを感じる文言がある教室は、やや注意が必要です。
また、ホームページに口コミが極端に少ない、料金やスケジュールが分かりにくい、申し込みが簡単すぎる(情報入力がほとんど不要)といった教室も、後からトラブルになりやすい傾向があります。
事前にGoogleやSNSで評判をチェックし、信頼できそうかを見極めておくと安心です。
まとめ
習い事の無料体験は、子どもにとっても保護者にとっても、貴重な判断材料になります。
「体験だけ受けるのは申し訳ない」と思わず、まずは気軽に試してみることが大切です。
無理に入会を決める必要はなく、相性が合えば続ける、合わなければ別の道を選ぶ。
その繰り返しの中で、お子さんにぴったりの習い事が見つかるはずです。
体験は、ただの「お試し」ではなく、「納得して選ぶ」ための第一歩。
焦らず、安心して、一歩ずつ進んでいきましょう。
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